空気・ガスろ過のソリューション

70年以上にわたってヘルスケア用途のろ過材料製造における業界リーダーとして、Pall™ Life Sciencesは空気およびガスのメンブレンろ過ソリューションのダイナミックサイエンスを理解しております。ベントとガス供給のアプリケーションでは、完成したデバイスに組み込まれた疎水性メンブレンが、医療機器と医療従事者の保護だけでなく、患者が快適であることと環境由来の汚染から保護を必要とする場合があります。空気および医療用ガスのろ過は、機器のベントと同様に有害な粒子状物質をろ過して清浄なものとします。これらの用途のメンブレン材料を選択するプロセスでは、膜表面全体での差圧がほとんどなく空気流量の高い膜、優れたウォーターブレークスルー性能、および滅菌方法への適合性といった点を考慮することが重要です。空気とガスろ過における高性能エアーフィルター(HEPA)および超高性能エアーフィルター(UPLA)基準の要件を満たすメンブレンは、御社での医療機器の設計から市場で販売するまでプロセスを円滑に進めることに役立ちます。

空気・ガスをろ過するメンブレンを選択する

驚くべきことかもしれませんが、ガス流体からの粒子状物質の除去では、粒子と細孔性材料表面の間に別のろ過のメカニズムとなる相互作用があり、液体の場合の粒子除去よりも容易にろ過を行うことができます。粒子は、粒子自体よりも小さい空隙に捉えられると”ふるい”のように保持するメカニズムによって、動きを停止して保持される可能性があります。これは重力沈降と静電引力の両方が、直接遮断によるこの吸着メカニズムに作用しています。

2番目のメカニズムである粒子の吸着保持は、ガスと空気という流体では粒子の軌道にほとんど支障をきたさない低い粘度となっていて、これによって効果が向上する慣性衝突直接遮断です。空気の流れに巻き込まれた大きな粒子は慣性が大きくなり、空気の流れ自体が湾曲していても、比較的直線的な軌跡で移動します。この事により、細孔性材料の一次側表面に吸着する可能性が高くなり、大きな質量を持つ粒子で特に効果が大きく表れます。サイズが0.3〜1 µmの粒子は、高速となるガスの流れによって慣性衝突を引き起こします。この慣性衝突では膜にある孔の開口部ではなく膜の内部で衝突します。一度粒子が膜に捕捉されると粒子は空気の流れに戻されることはありません。

その一方、質量が小さすぎて慣性衝突の作用には至らずにガスの流れの中で浮遊する粒子が存在する可能性があります。これらの粒子は拡散運動の結果として細孔性材料の表面と接触するのに十分なほど小さいかもしれません。慣性の影響と同様にガスの粘度が低いため、浮遊粒子が拡散によって捕捉されます。エアーフィルターの高いろ過効率に最も影響してくるのは、この拡散というメカニズムになります。粒子捕捉率は粒子径の平方根に反比例します。

利用可能なろ過メンブレンは多種多様であるため、空気とガスのろ過効率を左右する要因を理解することで特定の用途に適した選択を行うことができます。空気およびガスろ過用の材料の選択する際にご検討いただきたい主要な材料の性能仕様は4つあります。それはウォーターイントリュージョン圧力、差圧、空気流量、およびバクテリアの保持性能です。さらに考えなければならないことはメンブレンの疎油性、耐薬品性、耐熱性、および滅菌方法です。

ウォーターイントリュージョン圧力

ウォーターイントリュージョン圧力は、親水性膜で使用されるバブルポイント試験の代わりに、疎水性膜の孔径サイズを確認するために使用される手法です。このテストは通常​​、メンブレンフィルターの片側に水を置き、水がフィルター構造を通過し、メンブレンの反対側から水が流れてくるまで圧力を徐々に上げていきます。用途に応じて疎水性メンブレンを選択するときは、使用中にメンブレンが受ける圧力がウォーターイントリュージョン圧力以下となることを確認することをお勧めします。このことでろ液からの液滴を保持することで膜が適切に機能することを確認できます。

ウォーターイントリュージョン圧力

差圧

差圧(∆P)は、フィルター入口で測定された圧力(一次側圧力)とフィルター出口で測定された圧力(二次側圧力)の差です。空気とガスろ過用のフィルターデバイスを選択する場合、下流の流量要件におけるデバイスの圧力降下特性の影響を考慮することが不可欠です。

流量

御社の医療機器が必要とする流量はどれくらいの値でしょうか?膜を通過する空気の動きが最小限となる受動的なベントのアプリケーションでしょうか、それとも大量の空気を短時間で通過させる必要がありますか?

疎水性メンブレンの空気流量は差圧や空隙率、孔径、有効ろ過面積(EFA)などの要素によって影響を受けます。これにより、最終的にフィルターの機能を最大化するようにデバイスのデザインが導かれていきます。

細菌の保持

疎水性メンブレンのろ過効率を測定するには、通常メンブレンに標準サイズのエアロゾル化した粒子を負荷します。細菌ろ過効率試験法は標準化された試験です。所定の流量でフィルターを通過する、0.3 µmサイズの黄色ブドウ球菌を用いたエアロゾルチャレンジ試験に基づくフィルターのろ過効率の測定値と定義されています。通常、保持率として示されます。

空気のろ過に関する一般的な誤解の1つとして、滅菌グレードの疎水性フィルターの孔径は0.2 µmでなければならないということです。細孔性材料であるメンブレンを通過するガスろ過の性質により、通常ベントアプリケーションではメンブレンの孔径の10分の1の比となる小さい粒子径の粒子が保持されるため、この考えは正しくありません。孔径が3 µmとなるメンブレンは機器や機器の汚染のリスクを大幅に低減します。疎水性メンブレンの細菌保持効率を特定する場合、0.2 µmより大きい孔径が空気およびガスのろ過アプリケーションで必要とするエアロゾルを提供する可能性があるため、保持効率の評価に注意することが重要です。

疎水性メンブレン

医療機器向けOEMメンブレン

Pall Medicalの細孔性材料は製造用に適した数百メートルの長さのロール形態から開発研究用途での8x10インチサイズのシート形態まで様々な提供形態をラインナップしています。ロール形態の製品も様々な幅サイズを取り揃えておりますので、ご要望の幅にてご利用いただけます。

Pall Medicalの細孔性材料は米国薬局方クラスVI生物学的安全性に適合した、医療の様々なアプリケーションの医療機器の開発に適したメンブレンです。

グローバルのネットワークを活かした国際的な基準や規制に即した書類や世界ならびに日本国内にある応用技術研究所によるサポートで御社の医療機器開発を支援いたします。

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